【開催日時】
 2026年2月28日(土)13:00〜15:00(15:00〜15:30 個別相談会)

東京都の男女平等参画推進拠点である東京ウィメンズプラザが主催する「トークカフェ」の第4回が、2月28日(土)に開催され、夫婦や恋人、パートナーとのコミュニケーションにモヤモヤを抱える女性たちが集まり、カフェでおしゃべりをするようなリラックスした時間を過ごしました。協力団体に人と人とのより良いコミュニケーションを目指して活動するNPO法人アサーティブジャパンより講師を招き、大切な相手との信頼関係を築くために、どんなコミュニケーションが必要なのか、心地の良い関係のあり方を考えてみました。

第4回「トークカフェ」の講師を務めたのは、NPO法人アサーティブジャパンの専属講師、牛島のり子さん。牛島さん自身も、アサーティブな話し方を取り入れる以前はパートナーとよくぶつかっては喧嘩をしていたと言い、アサーティブコミュニケーションを使いながら、関係を改善してきました。「今はすごく楽な感じでパートナーと向き合えるようになりました。皆さんもワイワイといろんなおしゃべりをする中で、身近な人との関係性について考えるヒントにしていただけたらと思います」と牛島さん。

「トークカフェというように、今日は皆さんにもたくさん話をしていただきたいと思います。でも話したくないことは、無理に話さなくても大丈夫。ここでおしゃべりした内容は、ここを出たら口外しないようにお約束をお願いします」と最初にトークカフェでの注意事項を説明する牛島さん。「まずはテーブルの皆さん同士で自己紹介と今回の参加動機から始めましょう。お茶とお菓子が用意されていますので、飲みながら、食べながら進めていきましょう」。牛島さんの呼びかけでトークカフェがスタートしました。

NPO法人アサーティブジャパン事務局長・専属講師の牛島のり子さん。

ニックネームの名札を胸に、自己紹介からトークカフェは始まりました。

「おしゃべりしてみて、お互いにいろんな動機で皆さん参加されていることがわかったかと思います。もっと理解しあいたいのに、ケンカ腰になってしまうことってよくありますよね。親しい間柄だからこそずっと良い関係を保ちたいと思うと期待が高くなり、期待通りにならないとがっかりして感情的になってしまう」と牛島さん。「そこで次は皆さんがどんな時に、どんなことにモヤモヤを感じているのか、コミュニケーションで“気をつけていることや工夫していること”。そしてその時に“難しいと感じること・悩ましいと思っていること”はどんなことがあるのか話し合ってみてください」。初めは緊張気味だった参加者の皆さんも、自己紹介がすみリラックスした様子です。お互いのモヤモヤエピソードに、テーブルからは笑い声も起こっています。
その様子に牛島さんは、「皆さんずいぶん盛り上がっていましたが、どんな話が出たのかお聞きしてみましょう」とマイクを手にテーブルへ。夫の両親と同居していることでコミュニケーションには気を使うといったことや、夫にやって欲しいことがある時に伝え方に気をつけている話、相手に逃げ道があるように選択肢を残すようにしていることなど、相手の気持ちを傷つけないよう気配りしているエピソードが紹介されました。牛島さんは「皆さんいろいろと工夫されています。相手と衝突した末に編み出した工夫ですね」と話し、相手に強く言いすぎてしまったり、我慢したり、遠回しになってうまく伝えられていない状況を解決するためにはまずは会話が大事、と今回のテーマとなっているより良いコミュニケーションのあり方へと話を進めます。
「コミュニケーションには“会話”と“対話”があります。何が違うのかといえば、会話は日常の何気ないおしゃべりのこと。例えば“おはよう”“今日寒いね”のようなちょっとした挨拶や雑談、ねぎらいの一言のようなもの、これが大事なんです」と牛島さん。「そして、このベースとなるおしゃべりの上に対話があります。言いづらいことであってもちゃんと話すこと。これが対話です」と図を用いながらアサーティブコミュニケーションのあり方を説明されました。そして職場でも家庭でも、この何気ないおしゃべりを飛ばして議題だけを話し合ってもうまくいかないのだと説明します。「相手に直して欲しいこと、言ったら機嫌が悪くなるだろうなということも、ちゃんと話ができるのが大事」。牛島さんは「今日、皆さんにお話しするアサーティブコミュニケーションはこの会話と対話の部分であり、このふたつがうまくいって信頼関係が築かれる」と説明されました。

コミュニケーションで感じるモヤモヤを話す参加者の皆さん。

アサーティブコミュニケーションを実践で体験

「それではお配りした資料を見てください。身近な人を思い浮かべて、最初にコミュニケーションの自己採点をしてみましょう」と牛島さん。「自己採点の後は、どのあたりが苦手なのか、点数が高いのはどういう部分なのかグループで話し合う時間にします」。牛島さんは「点数が高いものと低いものがあっても大丈夫、人間ですからね」と自己採点の進め方を説明されました。

「では、どんなところが点数が低く、何が高かったか少し聞いてみましょう」と牛島さん。どのようなことを苦手に感じていて、どのようなことならできているのかを、会場内でシェアする時間が設けられました。“相手の言葉にカチンとしてすぐ顔に出てしまう”“素直に自分の要求を伝えることが苦手”など参加者からのモヤモヤのポイントに「相手によって点数は高くなったり、低くなったりします。職場の人間関係では高めの点数になり、家族などの親しい関係では低くなる傾向がある」と牛島さんは説明します。「でも、気にしなくて大丈夫。この自己点検は皆さんのコミュニケーションが、どんなところが得意で、どんなところが苦手なのかを自分自身で知っておくためのもの」と話し“攻撃型ドッカン”“受身型オロロ”“作為型ネッチー”という3つのありがちなコミュニケーションパターンについて、ユーモアをまじえながら説明されました。
「それでは今度は、皆さんがどんな場面でどのパターンになっているかを話し合ってみてください。パートナーや義理のお母さん、あるいはご近所の方とかをイメージするとやりやすいかもしれません」と次のテーブルトークの時間が設けられました。

自己採点することで、コミュニケーションでの自分の苦手と長所を知ることができる。

テーブルトークを終え「どんなタイプが多かったですか?」と牛島さん。ここはこの3つのタイプをやめましょうという場所ではなく、まずは自分で気づくことが大事と説明し、そして「この3つにもうひとつ、4番目の方法として相互尊重型アサーティブな方法を加えてみましょう」と提案します。「それではアサーティブなコミュニケーションってどんなふうにやるのか、皆さんでワイワイとやってみたいと思います」と実践ロールプレイングの時間が設けられました。
「親しい関係の人やパートナーに、何か頼みたいとか協力して欲しい時ってありますよね。例えば日常の生活の中だと、脱いだ靴下をちゃんと洗濯カゴに入れて欲しいとか。そうしたちょっと言いづらいけど正直な気持ちを伝えたい、と思うことを書き出してみてください」と牛島さん。参加者はテーブルに用意されたポストイットに、相手にお願いしたいことを書き出し、テーブルに貼っていきます。
テーブルに貼られたメモを見ながら牛島さんは「バラエティに富んだものが出ていますね。それでは、書き出した場面をイメージしながら、皆さんでアサーティブなコミュニケーションを実践してみましょう」と話し、「最初のひと言は、言いづらいこと伝える“言いづらい宣言”、次に“自分の主張を伝える”、相手に反論されたら“いったんは相手の言い分を受け止める”という、気持ちを伝える時の基本の流れを説明しました。牛島さんは「アサーティブを活用するということは、まず伝えることで問題を解決するというゴールがあります。そして実はもうひとつのゴールがあります。それは話すことで関係が良くなること。話をすることで関係をよくしようということも大事なこと。この二つを頭の隅に置いてください」とアサーティブコミュニケーションのポイントと目指すゴールを説明し「では参加者同士でペアになりやってみましょう」の声がけで、参加者同士のロールプレイングが始まりました。
「お願いを伝える側は、最初に“ちょっと言いづらいんだけど”から始めてください。そしてパートナー役の方は、一度目は反論してくださいね」とアドバイスする牛島さん。

日頃、言いづらいと感じていることを書き出す参加者の皆さん。

相手を尊重し正直に。
アサーティブコミュニケーションの心構え

「ロールプレイングで体験してみて、皆さんどうでした?パートナーは協力してくれそうですか?」との問いかけに、たくさんの手が挙がり「それはよかった。これが基本形なので、ぜひ実際に使ってみてください」と牛島さん。
それでは最後にもうひとつと、牛島さんは相手からの要求に“NO”を伝える場合を説明されました。
「相手からの誘いや依頼に“NO”をいうのもなかなか難しいものです」と牛島さん。相手の気持ちを考え、がっかりしちゃうだろうなと思って“NO”と言いづらい。でも本当はイヤなのに、自分にウソをつき続けるのは嫌なもの。必要以上に卑屈にならず、また上から目線にならず相手を尊重して対等であることを意識してください」と正直に“NO”を伝えるポイントを説明します。さらに牛島さんは、「そのためにも、大人だから我慢するということではなく、最初に説明した“会話”と“対話”による正直に言える信頼関係を築いて欲しいと思います」と話し、そのためのアサーティブの心構えとなる「誠実」「率直」「対等」「自己責任」という4つのキーワードを紹介し、今日おしゃべりしたことを時々思い出してくださいねとプログラムを締めくくりました。

テーブルを回りロールプレイングの様子を見守る講師の牛島さん。

プログラムの終了後には、参加者との個別相談が設けられました。

プログラムの終了後には、参加者との個別相談が設けられました。
講師を務めた牛島さんと終わった後も長く話し込む様子が見られ、牛島さんも丁寧に回答をされていました。参加者からのアンケートでは「居心地が良かった」「楽しく話ができた」という感想が見られ、居心地の良い時間を過ごすことができたようでした。
また「講師の話に共感できたことが多く安心した」「職場でも活かしたい」「パートナーとの会話が改善しそう」など、参加者に多くの気づきがある時間だったようです。

皆さん、ご参加ありがとうございました。

お問合せ

東京ウィメンズプラザトークカフェ事務局
〒105-0013 東京都港区浜松町1-8-6 FK ビル2F
TEL:03-5422-1146 (平日10 時00分~ 17 時00分)
E-mail: twp-talkcafe2025@ohwada-gumi.co.jp
※本事業の事務局は、東京都から株式会社おおわだぐみに運営を委託しております。

 

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